フィナステリドの効果と副作用を徹底的に調べてみた

フィナステリドは厚生労働省によって、その発毛効果が認められている数少ない有効成分の1つで、男性にみられる代表的な薄毛であるAGAの治療薬として知られています。

今回の記事ではフィナステリドの効果や副作用、男性に見られる薄毛のメカニズムなどについて、徹底解説したいと思います。

  1. AGAに効くフィナステリドとは?
    1. 薄毛の原因はDHT
      1. 脱毛部位はDHTが高濃度
      2. 皮脂の過剰分泌を引き起こす
      3. テストステロンと5a-還元酵素が結びつくと5aDHTとなる
    2. フィナステリド錠がジェネリック医薬品に
      1. ジェネリック医薬品とは?
      2. 2015年から販売開始
      3. 従来より安価になった
    3. メキシコに自生するノコギリヤシから生成
      1. 元々は前立腺肥大や前立腺がんの治療薬だった
      2. その副作用として発毛効果が発見された
  2. フィナステリドのプラス効果
    1. 内服期間と薄毛効果
      1. 1年内服の場合、58%が改善を実感
      2. 2年内服の場合、68%が改善を実感
      3. 3年内服の場合、78%が改善を実感
    2. 5a-還元酵素を阻害する働き
      1. DHTの生成を抑制できる
      2. 抜け毛の予防に繋がる
    3. ミノキシジルとの併用で発毛効果アップ
      1. フィナステリドで脱毛を防御
      2. ミノキシジルで発毛を促す
  3. フィナステリドのマイナス効果
    1. 副作用に注意が必要
      1. 勃起不全
      2. 性欲減退
      3. 精液量の減少
      4. 肝機能障害
    2. 女性は絶対服用はNG
      1. 妊娠時のリスクを高める
      2. 錠剤に触れる事すら危険
    3. Ⅱ型にしか効果が無い
      1. Ⅰ型還元酵素、側頭部や後頭部
      2. Ⅱ型還元酵素、前頭部や頭頂部
    4. 万能なデュタステリドとは?
      1. Ⅰ型にもⅡ型にも効果がある
      2. 2015年に登場し、注目を集めている
  4. お薦めのAGA治療薬
    1. 内服薬
      1. ミノキシジルタブレット
      2. ザガーロ
    2. 外用薬
      1. スカルプヘアエッセンス
      2. リアップX5プラス
  5. フィナステリド配合薬は、どこで買えば良いの?
    1. 国内の販売ルート
      1. 病院内の処方
      2. 薬局(処方箋が必要)
    2. 海外の販売ルート
      1. 輸入サイト
        1. 偽造品が届くリスクあり
        2. 思わぬ副作用が生じる恐れあり
  6. フィナステリドまとめ
    1. フィナステリドは服用期間に比例して効果が表れる
    2. フィナステリドの副作用には注意が必要
    3. 個人輸入より病院での処方のほうが安全

AGAに効くフィナステリドとは?

フィナステリドは男性に見られる代表的な脱毛症であるAGA(Androgenetic Alopecia:男性型脱毛症)の治療薬に含まれる有効成分です。

薄毛の原因はDHT

男性に見られる代表的な薄毛であるAGAによる抜け毛のリスクファクターとして、DHT(ジヒドロテストステロン)の存在があげられます。

ジヒドロテストステロンは男性ホルモンの一種であるテストステロンがより強力化したもので、アンドロゲンレセプターと呼ばれる男性ホルモン受容器と結合し、抜け毛の原因となる「TGF-β」というサイトカインを産生します。

脱毛部位はDHTが高濃度

AGAによる抜け毛が起こっている場所には、DHTが高濃度で産生されています。特にAGAの場合、頭頂部や前頭部といった場所に特徴的な抜け毛が見られます。

皮脂の過剰分泌を引き起こす

後ほど詳しく解説しますが、ジヒドロテストステロンが産生される際、酵素の一種である5α-還元酵素が重要な働きをします。5α-還元酵素にはⅠ型とⅡ型の2種類があり、1型の5α-還元酵素は全身の皮脂腺に多く分布しています。

そのため、遺伝的に1型の5α-還元酵素が活発に働く遺伝子を持っている場合、皮脂の分泌量が増大します。特に頭皮は身体の中でもっとも皮脂の分泌量が多い場所であるため、皮脂が過剰に分泌されることで、頭皮環境が悪化します。

AGAとも深いかかわりがある皮膚疾患に、脂漏性皮膚炎と呼ばれる疾患があります。頭皮の常在菌であるマラセチアの異常繁殖によって発症するのですが、脂漏性皮膚炎とAGAには密接な関係があると考えられています。

テストステロンと5a-還元酵素が結びつくと5aDHTとなる

先程AGAによる抜け毛のリスクファクターとして、ジヒドロテストステロンの存在があげられていました。また、ジヒドロテストステロンは男性ホルモンの一種であるテストステロンがより強力になったものだということでした。

実は、テストステロンがジヒドロテストステロンへと変化する際、5α-還元酵素と呼ばれる酵素の一種が触媒として働きます。

さきほど簡単に触れましたが、5α-還元酵素にはⅠ型とⅡ型の2種類があり、1型は全身の皮脂腺に、2型は頭頂部や前頭部の毛包に多く分布しています。

フィナステリド錠がジェネリック医薬品に

日本でAGA治療に用いられてきた代表的なフィナステリド錠が、プロペシアと呼ばれる医療用医薬品です。プロペシアは国内での特許期間を終えたため、次々にジェネリックが開発されています。

ジェネリック医薬品とは?

ジェネリック医薬品は後発医薬品のことです。先発医薬品の特許期間が過ぎた後、同じ有効成分を用いて作られる医薬品で、先発医薬品と同様の効果が期待されます。

2015年から販売開始

フィナステリド錠のジェネリックは、2015年以降に多くのメーカーから販売されています。代表的なフィナステリドのジェネリックとしては、ファイザー社の「ファイザー」、東和薬品の「トーワ」などがあげられます。

従来より安価になった

フィナステリドのジェネリックが販売されたことにより、従来よりも安価にフィナステリド錠を求めることが可能となりました。

一般的に医薬品の開発を開始してから、実際に商品として販売するまで、およそ10年から18年かかるとされており、研究や臨床試験などにかかる費用は200億円から300億円にのぼるということです。

それだけの膨大な研究機関を費用の投資を経て、ようやく1つの医薬品が世に出る訳です。そのため、新薬に対してある程度の特許期間を設けることによって、新薬を独占的に販売し利益を回収できる仕組みとなっているのです。

ジェネリックの場合、すでに効果や効能の分かっている有効成分を利用するため、研究に必要となる期間が3年程度で済みます。そのため、先発医薬品よりも安価で販売できるのです。

メキシコに自生するノコギリヤシから生成

フィナステリドはもともと、アメリカからメキシコにかけての湾岸部に自生する「ノコギリヤシ」から抽出された成分を、化学的に合成したものです。

ノコギリヤシから抽出されたエキス自体にも、抜け毛のリスクファクターとなる5α-還元酵素の働きを抑える効果があり、男性用に育毛剤の多くに用いられています。

化学的に合成されたフィナステリドは、ノコギリヤシから抽出された天然のエキスよりも高い抜け毛予防効果が期待されています。

元々は前立腺肥大や前立腺がんの治療薬だった

フィナステリド錠はもともと、男性に見られる前立腺肥大を治療したり、前立腺がんの進行を遅らせたりする目的で用いられていました。

その副作用として発毛効果が発見された

前立腺肥大や前立腺がんの治療薬として用いられていたフィナステリド錠ですが、服用している男性に発毛効果が見られたことから、低用量で発毛剤として転用されることとなりました。

一般的に前立腺肥大や前立腺がんの治療薬として用いられるフィナステリド錠は高容量(1日あたり5㎎)ですが、発毛剤として用いられるフィナステリド錠は1日あたり1mgと低用量です。

フィナステリドのプラス効果

フィナステリド錠は化学的に製造された医療用医薬品なので、メリットもあればデメリットもあります。では最初に、フィナステリドのプラス効果からみていきたいと思います。

内服期間と薄毛効果

フィナステリド錠に限ったことではないのですが、AGAの治療薬は基本的に長期に渡る服用が推奨されています。では、フィナステリド錠を継続して服用した場合、どの程度の改善効果が見られるのでしょう。

1年内服の場合、58%が改善を実感

国内で用いられている代表的なフィナステリド錠としてプロペシアが知られていますが、プロペシアの国内販売元であるMSD社によって、プロペシアの国内長期投与試験がおこなわれています。

試験の結果によると、フィナステリド錠を1年間継続して服用した場合、全体の58%にAGAの改善効果が見られました。また40%が現状を維持できたということです。

2年内服の場合、68%が改善を実感

フィナステリド錠を2年間継続して服用した場合、全体の68%の人にAGAの改善効果がみられました。また31%が現状を維持できたということです。

3年内服の場合、78%が改善を実感

フィナステリド錠を3年に渡って継続的に服用した場合、全体の78%にAGAの改善効果が見られました。また20%が現状を維持できたということです。

これらの結果から、フィナステリド錠を3年間に渡って服用した場合、全体の98%の人にAGAの進行が認められないということです。

5a-還元酵素を阻害する働き

フィナステリドにはAGAによる抜け毛の原因である、5α-還元酵素の働きを阻害するというプラス面もあります。

DHTの生成を抑制できる

5α-還元酵素の働きを阻害出来れば、抜け毛のリスクファクターであるDHTの生成を抑制できます。DHTの生成が抑制できれば、抜け毛の原因となるTGF-βが産生されることもなくなるわけです。

抜け毛の予防に繋がる

5α-還元酵素の働きを阻害することで、抜け毛の原因であるTGF-βの産生を抑制できれば、抜け毛の予防につながります。

ミノキシジルとの併用で発毛効果アップ

フィナステリドの効果をさらに高める方法として、ミノキシジルを併用するという手があります。ミノキシジルはフィナステリドと並び、厚生労働省によって発毛効果が認められている数少ない有効成分の1つです。

フィナステリドで脱毛を防御

フィナステリドによって5α-還元酵素の働きを阻害出来れば、脱毛を防御することが可能となります。

ミノキシジルで発毛を促す

ミノキシジルはもともと高血圧の治療薬として用いられており、血管を拡張し、血行を促進する働きがあります。

血液は全身に酸素と栄養を運んでおり、血行が悪くなった場所には、栄養状態の低下が見られることとなります。

ミノキシジルの働きによって頭皮への血流を促進出来れば、髪の毛が生えるための良好な環境を整えられます。

また、ミノキシジルの働きによって、血液中のフィナステリドを効果的に頭皮へと送り届けることが可能となります。

フィナステリドのマイナス効果

薬を反対から読むと「リスク」となりますが、フィナステリドにもプラス効果があればマイナス効果もあります。ではどのようなマイナス効果が知られているのでしょう。

副作用に注意が必要

フィナステリドの最大のマイナス効果が、副作用のリスクがあるということです。これはフィナステリドに限ったことではなく、化学的に製造された医薬品が持つ共通のデメリットです。

勃起不全

国内で用いられている代表的なフィナステリド錠がプロペシアで、国内での販売元はMSD社です。そして、同社ではプロペシアの48週に及ぶ二重盲検比較試験をおこなっています。その結果によると、全276例中2例(0.7%)に勃起不全が見られたということです。

性欲減退

先程の二十盲検比較試験の結果によると、全276例中3例(1.1%)に性欲の減退が見られたということです。また同社ではプロペシアの販売後に使用成績調査もおこなっています。

使用成績調査によると、プロペシアを服用した943例のうち、2件(0.2%)に性欲の減退が認められたということです。

精液量の減少

上記のように、フィナステリド錠には主に男性機能低下という副作用があります。その他にも発症頻度は不明(1%未満)ながら、精液量の減少や射精障害といった副作用も報告されています。

肝機能障害

フィナステリド錠の重大な副作用として、肝機能障害があげられています。ただし国内での発症例はなく、頻度は不明となっています。

女性は絶対服用はNG

フィナステリド錠は原則としてAGAの治療に用いられる医薬品であり、女性が服用することは禁忌とされています。

妊娠時のリスクを高める

フィナステリドにはDHTの産生を抑止する働きがありますが、実は、DHTは男児の外生殖器を成長させるのに欠かすことのできないホルモンです。そのため、男児を妊娠中の女性が服用すると、胎児に悪影響を与えることとなります。

錠剤に触れる事すら危険

医師の中には女性がフィナステリド錠に触れることすら禁止する人がいます。なぜなら、医薬品の有効成分が皮膚から吸収されてしまうからです。

Ⅱ型にしか効果が無い

フィナステリドには5α-還元酵素の働きを阻害する効果がありますが、その効果はほとんどⅡ型の5α-還元酵素にしか及ばないということです。

Ⅰ型還元酵素、側頭部や後頭部

1型の5α-還元酵素は全身の皮脂腺の他、側頭部や後頭部の毛包にも多く分布しています。そのため、フィナステリド錠を服用しても、側頭部や後頭部の薄毛の予防効果はあまり期待できません。

Ⅱ型還元酵素、前頭部や頭頂部

Ⅱ型の5α-還元酵素は前頭部や頭頂部に多く分布しています。そのため、フィナステリド錠を服用することで、いわゆる「M字ハゲ」や「O字ハゲ」の予防につながります。

万能なデュタステリドとは?

フィナステリドとよく似た働きをする有効成分として、デュタステリドが知られています。デュタステリドもフィナステリドやミノキシジルと並び、厚生労働省から発毛効果を認められている有効成分の1つです。

Ⅰ型にもⅡ型にも効果がある

デュタステリドには、Ⅰ型とⅡ型両方の5α-還元酵素の働きを阻害する効果があります。Ⅱ型に関してはフィナステリドの3倍、1型に至っては100倍以上の効果があるということです。

2015年に登場し、注目を集めている

デュタステリド錠は2015年の9月にAGA治療薬として承認されています。デュタステリドを配合した代表的なAGA治療薬がザガーロで、2016年の6月に販売が開始されています。

お薦めのAGA治療薬

フィナステリド錠の他にも、AGA治療薬はいろいろあります。そこで、代表的なAGA治療薬を紹介しておきたいと思います。

内服薬

AGA治療薬には内服タイプのものと、外用タイプ(塗り薬タイプ)の2種類があり、一般的には内服タイプの方が、効果が高いとされています。

ミノキシジルタブレット

ミノキシジルタブレットはその名の通り、厚生労働省によって発毛効果が認められているミノキシジルを配合した内服薬です。

ただし、厚生労働省が認可しているのは塗り薬タイプのミノキシジルのみです。そのため、内服タイプのミノキシジルはAGA治療専門クリニックの医師の指導下で服用することが重要です。

ザガーロ

ザガーロは代表的なフィナステリド錠であるプロペシアよりも高い発毛効果が期待されています。フィナステリド錠の発毛効果に満足できない場合、ザガーロに変えるという手もあります。ただし、効果が高い分副作用のリスクも増大するため、医師に相談するように心がけましょう。

外用薬

外用薬は頭皮に塗布して用いるタイプのAGA治療薬で、内服タイプに比べ副作用のリスクが低くなっています。

スカルプヘアエッセンス

スカルプヘアエッセンスの中でも、KIPスカルプエッセンスには髪の毛の成長因子(グロースファクター)である「KGF」が高濃度で配合されているため、従来の育毛剤よりも高い発毛効果が期待されています。

リアップX5プラス

リアップX5プラスは、厚生労働省によってその発毛効果が認められているミノキシジルを5%配合した第一類医薬品です。28週に渡って継続使用した場合、60%以上の薄毛を中等度以上に改善できるというデータがあります。

フィナステリド配合薬は、どこで買えば良いの?

AGA治療に効力を発揮してくれるフィナステリド配合薬ですが、どこで購入できるのでしょうか。

国内の販売ルート

フィナステリド配合薬は、主に国内の販売ルートから購入するケースと、海外の販売ルートから購入するケースの2通りあります。

病院内の処方

フィナステリド配合薬は医療用医薬品であるため、原則として病院やクリニックで処方されることとなります。

薬局(処方箋が必要)

皮膚科や形成外科、AGA治療専門のクリニックなどの医師から処方箋を得ている場合、薬局での購入が可能となります。

海外の販売ルート

フィナステリド配合薬は、海外の販売ルートから購入することも可能です。ただ、リスクがあることも覚えておいてください。

輸入サイト

フィナステリド配合薬は、個人輸入代行サイトから購入することが可能です。正規品よりも価格が安く、利用される方も多いようです。

偽造品が届くリスクあり

海外からフィナステリド配合薬を購入する場合、偽造品や粗悪品を掴まされるリスクがあります。

思わぬ副作用が生じる恐れあり

フィナステリド配合薬は個人で購入することも可能ですが、自己判断で服用して副作用が起こった場合、医薬品副作用被害救済制度が適用されず、自己責任となります。

フィナステリドまとめ

フィナステリドは服用期間に比例して効果が表れる

フィナステリド配合薬は服用期間が長くなれば長くなるほど、発毛効果も高くなります。そのため、最低でも半年以上の服用が推奨されています。

フィナステリドの副作用には注意が必要

フィナステリドに限らず、医療用医薬品には必ず副作用のリスクがあります。そのため、医師の指導に従って服用することが重要です。

個人輸入より病院での処方のほうが安全

フィナステリド錠は個人で輸入することも可能ですが、自己判断で服用すると医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。安心・安全のためにもフィナステリド錠は病院やクリニックで処方してもらうように心がけましょう。

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